観雀堂日録

炎天下 痩せた雀が 低く飛ぶ

神楽坂

二年近くリモートワークで働いてきたが、先日ある打ち合わせで出社したところ、直接話した方が具合が良いとのことで、今後の出社を要請された。それならと快諾したが、水曜日は家事の為に在宅勤務とさせてもらい、水曜日以外の、月曜、火曜、木曜、金曜に神…

too new version

中国から夏休みを利用して日本に遊びに来た親戚は富士山に行きたがった。案内するのは吝かではない。ただ登るのは小さな子供もいて無理だと思い、五合目辺りでお茶を濁して、さあ帰ろうとなった時、高校生のトトが富士急ハイランドに行きたいと言う。なるほ…

勇者の告白(小説)

勇者「故郷の村が焼かれ、自分だけが生き残った。それで死に場所を求め、敵基地に飛び込む任務に志願した。そしたらたまたま成功した。それ以来、勇者と呼ばれ始めた。俺は自分だけが生き残ったから、死にたかっただけで、勇気などというものではなかった。…

香水の香り

マツモトキヨシだと思うが、妻が部屋やトイレに置く、匂いの出る物を買ってきた。それで、妻はそいつをあちこちに置いた。芳香剤と呼ばれるものである。 寝室にも一つ置いた。良く眠れるようになる、と言う。 いい匂いでしょう?と嗅がされた。うん、確かに…

太陽光発電モニターの故障

太陽光発電装置が家に設置され、その日のうちに発電が始まった。それはそれで良かったわけだが、設置工事のあとに、時計などの初期設定のためにモニターを開こうとしたところ、「電力検出ユニットまたはルーターを探している」という意味のメッセージが出て…

妻が家事をするようになった

結婚してすぐの頃は料理を作ってくれたり、買い物をしてくれたりした。 しかし、徐々にやらなくなり、「とりあえず結婚したしでやってみたが、飽きた」のかなと思った。 特に片付けはしなかった。私は片付けと掃除、洗濯、皿洗い、ゴミ出しなどをやった。充…

太陽光パネル設置工事②

足場の組み立ては家の外で完結するので、不在でも良いと言われていた。しかし、本丸の太陽光パネル設置工事は、在宅を要請されていた。鍵を開けて作業員を家に招き入れなければならないためだ。 朝早く、と言っても八時過ぎだが、我々遅起きの民にとっては早…

太陽光パネル設置工事①

朝早くから彼らは来た。 朝の八時過ぎに玄関のインターホンが鳴った。階段を降りて玄関に向かい、家の入口の扉を開くと、トラックが一台停まっていた。トラックの荷台には鉄の棒がたくさん積んであった。 「お早うございます」 と、自分は声を張って言った。…

インディーゲーム「おじいちゃんの記憶を巡る旅」の感想

最初、なんだこれはと思った。 山の峰を移動できて、お爺ちゃんが奥行きを無視して絵の中を移動できる。そして、ゴールっぽいところに辿り着くと面が進む。説明しづらいがそんなゲームである。 ストーリーはお爺ちゃんの若い頃の思い出を巡る作りになってい…

お肉の美味しい食べ方

あさくまステーキに行き、ステーキを頼んで食べたのだが、いまいち美味しくない。なんでだろう。こんなに高いのに。 お肉を焼いてそのまま食べても、自分はあまり美味しくない。これだったら、生姜焼きの方が旨い。 しばらくしてから、まだ外食の機会があり…

インディーゲーム「和階堂真の事件簿 TRILOGY DELUXE」の感想

最初はあまり面白くないと思った。 ■ 理由 ゲームとしての勝ち負けが殆どない。時間切れで主人公が死んだりしないし、謎が解けなくて何時間も悩むこともない。いわゆるゲーム性ってやつがないのだ。それでなんだかなと思った。 ■ どんなゲームか プレイヤー…

王子だった釈迦

仏教に入門する時、苦しみがきっかけになるのが当たり前とつい思ってしまう。何かに深く悩み、仏門に入る。それはそれで、確かによくある経路だとは思う。ただ、仏教を始めた釈尊の伝記で、初めは王子様で、何不自由ない暮らしをしていた、という話が出てく…

川崎大師再訪

川崎大師は、確か以前に訪れたことがあるはずなのだが、寺の事を余り覚えていない。もしかしたら、正月で混雑していたので、良くお寺の様子を見れなかったのかもしれない。ちょっと昔ではっきり覚えていないが、あんまり混雑していたので途中で引き返した気…

インディーゲーム「未解決事件は終わらせないといけないから」の感想

「未解決事件は終わらせないといけないから」は韓国で作成されたインディーゲームである。自分がプレイしたのはSwitch版である。 「未解決〜」はアドベンチャーゲームであり、ゲームを楽しむ上でストーリーが決定的な意味を持つ。そのため、ストーリーの感想…

夜の久地円筒分水

出かけたのは午後五時を回っていた。日は既に暮れかかっていた。家を出ようかという頃、夕焼けが恐ろしいほどであった。 妻と二人であった。電車に乗り、南武線久地(くじ)駅で降りた。 ふらふらと歩いていく。道は歩道が少ない。久地梅林公園に着いた。梅林…

平間を散策

今日は良く晴れたな。 妻を仕事に送り出すために、近所の駅まで送っていった。ローソンで買った1リットルの「お〜いお茶」を改札口で妻に手渡す。妻は駅のホームに向かう。 自分は伸びた前髪が目にかかるのが気になっていたので、駅前の床屋で髪を刈ってもら…

ソーラーパネルの枚数を増やす

突然電話がかかってきた。スマホのディスプレイにはかかってきた電話番号が表示されている。しかし、無味乾燥とした数字が並ぶだけで、どこからかかってきた電話か、見当がつかない。咄嗟に出た。 「夜分にすみません。先日工事の下見に職人が伺ったと思うん…

ソーラーパネルの設置を決める

かかる金額は100万円前後であり、確かに高いのであるが、自分はどうしても太陽光発電の装置を自宅に設置したかった。その理由はというと、再生可能エネルギーにハマったからである。 毎日暑い日が続くだけでなく、いわゆる激甚災害も多く起きている。脱炭素…

大王亭

きっかけは電車の中にポケットWi-Fiを忘れたことであった。河口湖へ一泊二日の観光へ向かう途中、大月駅に電車が到着したとき、自分はスマートフォンの翻訳アプリを使いながらフさんと投資について話していた。自分は日本語しか話せないし、フさんは中国語だ…

富士山を見に行く

河口湖 日本と言えば富士山である。それは中国人の認識であるのかもしれない。観光のために山東省から来た親族もまた、富士山を見たいらしかった。 近所の横浜みなとみらいや、行ったことのある箱根なら、僕もどんなところか想像がつくのだが、富士山は良く…

芦ノ湖で白鳥ボートに乗る

芦ノ湖(あしのこ)に浮かぶのは遊覧船だけではない。小さな足漕ぎ式の白鳥ボートもまた浮かんでいる。 妻がお金を払ったようで、私は桟橋に来た。ズンスアとフさん、それに自分の三人で乗るようだ。 このボートには以前も乗ったことがある。その時は妻の御両…

露天風呂

箱根は火山であり、温泉が湧いている。せっかくだから、温泉に入りたい。泊まったのは一軒家で、温泉は付いていなかったから、外に入りに行くしかない。調べると、手ぶらで行ける温泉があったのでそこに行くことにした。 箱根登山鉄道に乗り、山を下る。芦ノ…

富士山麓の宿

河口湖で遊覧船に乗り、軽い観光をしたあと、歩いて宿に向かった。宿までは30分以上かかる見込みである。 途中の商店で食べ物を買い込んで夕飯に備えながら歩いていく。日が沈んできて辺りがやや暗くなる。 スーパーの向こうに富士山が見える。 建つ家々はみ…

大涌谷と牛乳

海賊船を桃源台港で下船し、ロープウェイに乗って大涌谷(おおわくだに)駅に向かう。 ここは以前にも来たことがあるが、ロープウェイを降りる前から、ガスの匂いがして臭い。これは調べると硫化水素の匂いだそうであるが、硫化水素が何か知らないのでそうなの…

海賊船に乗る

芦ノ湖には船が航行している。遊覧船である。かつて芦ノ湖を訪れたことは何度もあったが、尽く遊覧船に乗り損ねていた。 今回、初めて乗る。 箱根フリーパスに遊覧船の代金が含まれているので、乗る時は何も払わない。高級客室に乗るには追加料金が必要だが…

芦ノ湖の湖畔に泊まる

十人が泊まれる宿を探すと、あるにはあるがどれも宿代が高く感じた。なんとか、二泊して七万円余りで済む宿を見つけた。一戸建てで、別荘を貸し出したようなところであった。自分はてっきり、箱根湯本駅のそばだと思ったが、行ってみると芦ノ湖のそばであっ…

江戸川

妻と妻の両親と連れ立ち、四人で柴又を訪れた。柴又に来るのは初めてであった。観光地が行けるところにあっても、行かないところは行かないものである。妻の両親が中国から来て、こうして案内する事になったから、そのご縁で、行ったことのない柴又にも、訪…

仕事を終えて二階に降りると、みんないたと思う。夕飯をどこで食べるかという話になり、川崎に行くことになった。 外に出た。歩いていくのだ。川崎駅に着き、アトレ川崎のしゃぶ葉という、しゃぶしゃぶのお店に入った。2つの席に分かれた。何しろ、十人なの…

中国語の勉強を始めた

発音を学んでいる。大学生のときにもやったのだが、改めて学んでいるのである。何しろ、家で暮らしている4人の大人のうち、3人が中国人なのだ。日本人は自分だけである。それだけではない。これから6人も中国人が遊びに来るのだ。 10人中、日本人は自分一人…

国立昭和記念公園を訪れる

例によって例の如く、昼過ぎから我々は出かけた。南武線の終点、立川駅をまずは目指した。暑い。もうしょうがないのだが、暑い。 電車を駅のホームで待つ。小さな電光掲示板に、「電車がまいります」と表示される。それで電車が来るかと思ったら、来たは来た…