観雀堂日録

炎天下 痩せた雀が 低く飛ぶ

露天風呂

箱根は火山であり、温泉が湧いている。せっかくだから、温泉に入りたい。泊まったのは一軒家で、温泉は付いていなかったから、外に入りに行くしかない。調べると、手ぶらで行ける温泉があったのでそこに行くことにした。

箱根登山鉄道に乗り、山を下る。芦ノ湖の宿から箱根湯本に下るのである。

箱根湯本駅にやっと着いた。遊覧船に乗ったり、黒たまごを食べたりしていたのでもう夕方である。駅から歩いて温泉街に向かう。
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橋を渡り、川岸を歩いていく。f:id:nogitsune413:20240821223028j:image

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ホテルが見えてくる。我々は泊まらないが、ここの風呂に入るのだ。

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二階のレストランで腹拵えをしたあと、風呂に向かう。脱衣所で服を脱いだあと、風呂がどこにあるのか分からなくて迷ったが、気づけばそこしかないところにちゃんとあった。手ぬぐい一つを手に風呂に入る。

まずは体を洗って一番そばにあったお風呂に足から入り、ここでゆっくりする。熱いが辛いほどではなく、ちゃんと自分にも入れた。

他にもお風呂がある。一つ先には露天風呂があるので、入りに行く。

露天風呂のお湯はぬるい。これなら部屋の風呂のほうが温かくていいが、何しろ天井がない。露天風呂に浸かって見上げると、山が見える。

山には木々がこんもりと生え、山肌は少しも見えない。峰に生えている木は向こうにもう木がないので、枝の伸び方など、様子が良く分かる。

もし、古代の、何もない頃の日本に生まれても、温泉を見つけて浸かれば、きっとこんな景色だろう。山に生える木々を見ると、古い記憶が蘇るような、懐かしい感じがする。