観雀堂日録

炎天下 痩せた雀が 低く飛ぶ

太陽光パネル設置工事②

足場の組み立ては家の外で完結するので、不在でも良いと言われていた。しかし、本丸の太陽光パネル設置工事は、在宅を要請されていた。鍵を開けて作業員を家に招き入れなければならないためだ。

朝早く、と言っても八時過ぎだが、我々遅起きの民にとっては早い時刻に、彼らは来た。

すでに組み上がっている足場のある玄関で出迎えると、簡単な挨拶があり、早速作業が始まる。

家の中にはパワコン、家の外にはブレーカーの入った箱を設置するとのこと。そして当然屋根には太陽光パネルである。

説明を聞いたあとは、特にやることがない。わざわざ会社の休みは取ったものの、自分には別に作業はないので、リモートワークで働くことにした。

ちょこちょこやっていると、上司からSlackのハドルミーティングで通話要請が来た。それで話していてヤバいと思った。今、立ち会いに来てくれと作業員に言われたら、通話中で行けない。仕事に手を出すんじゃなかった。後悔した。

だが、幸い、通話中に作業員から声がかかることはなかった。

眠くなってきた。布団に入って寝る。

作業員の声が下から聞こえてきて起きる。

パワコンの設置位置の確認だ。おおよそ、事前確認で決めておいた通りの場所で、異存はない。

外の壁面に付けるブレーカー箱の位置や筒の色も合意した。

戻ってまたベッドで寝る。

しばらくするとまた呼ばれ、パワコンの裏の壁の中に線が通らないらしく、カバーを付けて壁面の外に線を這わせ、そのまま天井に線を引っ張る案を了承する。

そしてまたベッドで寝ていると、再び呼ばれた。

行くと工事は終わっていた。

午後一時半であった。足場組み立てよりは時間がかかったものの、夕方まではかからなかった。五時間ぐらいか。

外のブレーカー箱も、パワコンも、屋根の上の太陽光パネルも、すっかり綺麗に設置が終わったようだ。

もうすでに太陽光発電は稼働しているとの事で、液晶パネルで発電量、使用量、売電量を見せてくれた。なるほど、ここで確認できるのだな。取り扱い説明書を受け取る。

作業員の諸々の説明を聞き終わり、お礼を言うと彼らは帰っていった。

昼寝のせいでまたしてもお茶のペットボトルをあげ忘れた。寝ていて買いに行き損ねて、そのまま作業終了で作業員が帰ってしまった。