野狐消暇録

所感を記す

お茶請けの工夫

中国の山東省に崂山(ろうざん)という山があるそうで、その崂山で採れるお茶を崂山茶と云い、青島市の名産になっている。妻の故郷である青島市に訪ねていった帰り、崂山茶をお土産に貰い、日本の神奈川で飲むようになった。崂山茶は釜炒り茶と云い、通常のお茶が加熱のために蒸すのと異なり、釜で炒って加熱するとのことである。それで葉っぱを見ると、丸く捩れていて、普段見る緑茶の葉っぱと違う。緑茶と紅茶をそれぞれお土産で貰ったのだが、緑茶の方は飲み切ってしまい、余った紅茶を大切に飲んでいる。なぜ紅茶が余ったかと言えば、話は青島の義弟の処に宿泊していた頃に遡る。

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大切に飲んでいる崂山紅茶。水筒に入れて妻が職場に持っていくので、最近減りが早い。右はお茶を淹れた後の茶葉。葉っぱが捻じれているのが釜炒り茶の特徴。

リビングで家族一緒にテレビを見ているとき、たまたま淹れてくれた紅茶がとても美味しく、これは美味しいねと妻に言っていたら、お土産にくれる事になったのである。僕が最初に美味しいと云ったのが、紅茶だったから、紅茶を多めにお土産に持たせてくれたのだ。

さて、紅茶を飲むのはいいのだが、中国のお茶というのは、比較的味がしっかりしているようで、烏龍茶なども味があって香りがしっかりしていると思うが、崂山紅茶もまたそうである。日本人である僕には、それがちょっと濃過ぎるように思うので、かなり薄めに紅茶を淹れる。なんだったら、五番煎じぐらいまで紅茶を飲めるのも、薄い紅茶が好きだからであり、また最初に淹れる崂山紅茶がそれだけ濃いからでもある。

そうやって紅茶を飲んでいると、何かつまみが欲しくなる。所謂、お茶請けである。

このお茶請けについてだが、最初は甘いものを食べていた。場合によっては、木の実入りの月餅であり、シュークリームであった。お抹茶のときの和菓子の感覚で、紅茶のお菓子を合わせていたのである。

しかし、飲んでいてどうも違うな、と思った。それは、お菓子が強い、つまり、お菓子が主役になって、お茶がお菓子の引き立て役になってしまっていると思ったのである。極端な例を挙げると、ショートケーキと紅茶が出てきたら、ショートケーキが中心になってしまうのは明らかである。お菓子が食べたいならそれで良い訳なのだが、自分はどちらかというと、お茶をメインに味わいたいのである。さて、どうしたら良いか。自分はこの問題に解決策を見出そうと試み、自分なりの回答を得た。

それは、お菓子の分量を減らすということである。お抹茶に当てる主菓子で云うと、あれを菓子切りで半分に切ったぐらいの大きさでちょうどいいのではないか? チョコレートなら、二かけらぐらいで良さそうだ。

とりあえず、すぐに手に入るチョコレートで試してみた。

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チョコレート2かけらとたっぷりの紅茶

 見た目はちょっと寂しいものの、薄いお茶との組み合わせとしては、ちょうど良い塩梅である。自分はこの発見を世界に発信せねばと思い、このブログを書いた。お試し頂ければ幸いである。