野狐消暇録

所感を記す

帝国主義思想を捨てる

外国から富を収奪し、その土地の住民を支配するのは、道義的に許されない。太平洋戦争の敗北は軍事的敗北であると同時に、帝国主義思想の敗北である。大日本帝国は、憲法を作り直さねばならなかった。即ち、国の根幹を立て直さねばならなかった。そして帝国であることを止めた。これが大切なことなのである。

帝国は、外国に植民地を持ち、外国から富を収奪する。そうした行いそのものが、すでに許されない。これは現代の中心的な思想である。また、正しい考えである。

日本はTPP11を主導したと言われている。これは外国からの非難を受けていない。それは、参加国が自主的に参加し、そこに何ら武力による脅迫がないからだ。つまり、国際的な枠組みを作ること自体が誤りなのではない。武力による征服が問題なのである。

もうひとつ例を出す。EUは超国家的な政治共同体になっている。しかし、これもまた避難されてはいない。内部に問題は抱えつつも、ウクライナを攻めたロシアのように非難されることはない。それは参加国が自主的に参加しており、強制的に併合されたわけではないからだ。

帝国主義の問題は、外国やその国の民族を差別し、下に見て、収奪しても構わないのだと一方的に考え、抵抗する相手を殺し、征服するのを肯定することにある。

このような思想が現代になお生き残れるはずはない。ロシアも行動だけを見れば帝国主義そのものであるが、表立って帝国を名乗っていない。公称できない主義にのっとって行う振る舞いは、当然に、国際社会で避難の的になっている。

日本は、帝国主義そのものを反省し、帝国主義を否定する態度を明確にすべきだと思う。帝国主義の否定を明確化したうえで、ロシアの振る舞いや、中国の非漢民族への差別的取り扱いを批判し、場合によっては非難すべきである。

塩もつ炒め

先程、俺は、発見したのだ。

セブンイレブンの、塩もつ炒めを。

電子レンジで調理する、

小ぶりの冷凍食品。

冷凍庫で静かに、出番を待つ彼を。

そろそろ、朝ごはんの、米が炊ける。

朝に食べようか、塩もつ炒めを。

 

 

皮膚の下に髪の毛が潜り込んだ

皮膚科で古い皮膚の下に入り込んだ髪の毛を取ってもらった。こんなことあるんだ。

髪の毛が足に付いているから取ろうと思ったら、皮膚の下に入ってて取れなくて驚いた。髪の毛は渦を巻くようにカーブしながら皮膚の下に潜り込んでいて、一方の端は皮膚から外に出ているが、もう一方の端は皮膚の下で止まっている。

何だか足が痛いなとは思って横浜から帰ってきて、家で靴下を脱いだらこれだった。髪の毛の埋まっているところが、赤く筋のようになっている。トゲや髪の毛が皮膚に埋まるのは、ほんの数ミリの短いやつなら見たことがあるが、こんなに長々埋まっているのは初めてだ。

皮膚科の先生に見せたら、「これは単純に抜けばいいですね」と言ってピンセットで抜いて終わり。僕も医者に見せる前に引っ張ってはみたが抜けなくて、医者に見せたら医者も始め抜けなかったが、髪の毛の、奥に埋まっている方の端の近くの古い皮膚を少しだけ剥がし、そこからスイと抜いたらしい。

まあまあ痛かったが医者のすることだから我慢した。

付き添いで付いてきた妻には、あなたの髪の毛は硬いからと言われた。そうかもしれん。

皮膚に埋まった髪の毛

髪の毛を抜いたあと。何度も引っ張ったので髪の毛が埋まっていた箇所が赤くなっている。

 

自然光

妻の母が中国から来た。

日々、義母は料理を作ってくれる。

義母は、部屋の照明をつけっぱなしにするのが嫌である。なるべく節約したいから、日中は電気を付けない。

昼食などは、窓から差し込む光で食べる。柔らかい光。自然光の中にある料理は美しい。

仕事の時にはデスクスタンドも居るだろうし、部屋の照明も付けた方が良いだろう。しかし、日々の暮らしは、自然光が落ち着くと思う。

また、義母は窓を良く開ける。窓から風が入る。そうして、部屋は外の空気を取り込み、外の世界との繋がりが生まれる。

部屋の開放がある。これも素晴らしいことである。

 

これからは、もっと自然光を生かそう。そして窓をどんどん開けよう。

商才

妻は今日行くはずだったところの約束を、急に前日、取りやめたのである。

その断りの電話を僕が妻に変わって入れたのである。

「ちょっと用ができてしまって行けなくなってしまったんです。延期できませんか」

相手もまぁあることなのだろうとは思う。日程を調整して、1か月後にまた伺うことに決まったのである。

だから、この話は特に誰が被害を受けたということはない。当日約束の時刻に妻が現れず、相手が困惑したというわけではない。

だが、俺は思うのだ。

妻が今日、約束を違えたのは他でもない、自分の商売の売り上げのことなのだ。今日は、どうも客が集まりそうだということが前日に分かり、それで相手との約束を取りやめて、商売に打ち込むことに決めたのである。

なるほど、売り上げを上げるには、機会を捉えることが大切なのだろう、自分にも想像できることではある。

しかし。

自分なら、最初に入っていた約束を取るけどなぁ。

そのあたりの貪欲さが、彼我の商才の差であろうか。