野狐消暇録

所感を記す

小田急線が複々線化された

小田急線には、良く乗っていた。

高校生の頃から乗り始め、大学でも乗っていたから、7年間も乗っていた。

小田急線で通学しているとき、片道1時間ぐらいは乗っていたから、大抵本を読んでいた。内田百閒の全集を図書館で見つけ、一冊一冊よんでいた。

久松真一の全集本も良く読んだ。特に、『茶道の哲学』は、茶道の稽古に行く前に良く読んでいた。

小田急線は良く停止した。理由は分からない。前に電車が停止しているというアナウンスがあった気もするが、あまり気にしないようにしていた。本を読んでいれば、時間の無駄ではないと思っていた。しかし、嫌がっている人は確かにいた。小田急線は停まる、なんでだと言って不満を述べていた。

その小田急線が複々線化されるという。

www.nikkei.comこのニュースを聞いて、長年やっていた工事がこれだったかと思うと同時に、これだけ長い時間をかけた工事が完成し、関係者はとても嬉しいだろうと思った。

上記の記事中に「複々線化は1964年に計画し、89年に着工した」とあるから、工事期間だけでも、29年かかっている。

踏切を不要にする取り組みも同時に進め、こちらは東京都の事業だったようだが、これも同時に実現した。

3月17日から新ダイヤで運行するというが、実に以下のような効果がある。

  • 運行本数が増える。
  • 所要時間が短縮される。
  • 車内の混雑が緩和される。

以下に小田急による詳しい説明がある。

www.odakyu.jp動画による説明も分かりやすい。

www.youtube.comこれだけ効果の大きい、手間のかかる大工事を完成した技術者は、どれだけ爽快だったろうか? きっと爽快だったに違いない。大きな満足も味わったのではないだろうか?

僕も、そういう満足を感じる事がプログラムを組んでいる時にあるけれども、こんなに大きな仕事は当然の事ながら、したことがない。

こういう時に使う言葉ではないが、壮挙という感じすらする。今度実家に帰る時には、新宿駅から小田急線に乗ってみてもいいかもしれない。横浜経由で帰ると、海老名-本厚木間しか小田急線に乗らないから。