和室の部屋に住んでいる。
今まで、お茶を点てたことはなかった。
座禅をするようになって、お茶を点てたくなり、近所のお茶屋さんで、抹茶を買ってきた。
リラックマの碗を用意して、これを主茶碗とする。妻がローソンのキャンペーンで貰ってきたものだ。
茶筅は以前買ったものが見つかった。しかし、あるはずの茶杓がない。すぐに見つかりそうにないから、スプーンで代用することにする。
釜は最初から諦めている。畳の上に台を置き、湯を沸かした薬缶を置く。
この部屋で涼しいのは、窓の近くだ。その辺りに座ることにして、一式揃えてみた。
もちろん、茶道具としては揃っていないが、今揃う分はこれで全部だ。
買ってきた抹茶の缶を棗の代わりにそのまま置いた。
さて、お茶を点てよう。
点ててみた。
飲んでみる。
熱い。熱過ぎて飲めない。
そもそも、お碗が持てない。これはリラックマ茶碗が薄くて、手に熱さがダイレクトに伝わってしまう問題もある。しかし、それよりも湯の温度が高過ぎる事が問題だ。
それから、やや湯を入れ過ぎたようにも思う。抹茶が薄い。
これは失敗と言っていい。
自分はお茶が冷めるのを待つことにした。
外をみると、くすんだような青空に月が出ている。
網戸を開いて月を観た。
網戸開け
月を愛でつつ
お茶冷ます
句もできた。
お茶が冷めてきたので飲む。
蚊が入るといけないので、網戸はすぐに閉めた。
お茶はぬるくて飲み易い。先ほど薄く点ててしまったが、こうなると飲みやすくて良い。
碗の底にダマになったお抹茶が残ってしまったので、もう一度碗に湯を注ぎ、お茶を点てて飲んだ。今度は、薄いも薄い、ほとんどお湯である。
たまにお茶をやってみたがやっぱり愉しい。
今度櫻門茶会にもお運びで参加することになっている。
楽しみでならない。