野狐消暇録

所感を記す

寒い日

寒い日に樹が揺れる

人はせわしなく歩く

母は年老いた祖母を

遠く栃木の地で世話している

僕は毎日あくせくとしながら

妻との生活の費用を工面する

家族が離れて暮らしていても

心が通じるというのは本当だろうか

しばらくぶりに会うのはいつも葬式で

歳を取った互いに驚く