妻の用事のついでに、みなとみらいに行く。遊びに行くのである。
桜木町駅で降り、駅前広場に出るとすぐに以下の景色になる。
要はロープウェイなのだが、せっかく名前が付いているので、エアキャビンと呼ぶ。
このエアキャビン、2024年4月現在、片道大人1000円である。高い。いかにも高い。
しかし、そう思っていては、未来的なフォルムを持つこのロープウェイにいつまでも乗れない。これを移動用の乗り物だと思うから高いのである。これは観覧車なんと同じ、楽しみに乗る乗り物なのだ。
だから、払うことにした。妻の分と自分の分、2000円を支払って乗る。
30分ぐらい待つことを覚悟してきたのだが、誰も待っていなかった。つまり、すぐに乗れた。
乗ると、地上から10メートルぐらい上空で綱に吊られたキャビンが一揺れした。
怖い。
下を見ると、観光用の紅色のバスが動いている。
怖い。
更に進むと、運河の上に出た。今落ちたら水の上に落ちると思うと、またこれはこれで怖い。
「下を見るな。周りの景色を見て。下を見たら怖いよ」
妻の助言で周りを見ると、黄昏時のみなとみらいは、ライトアップされていた。
通路を歩く人並みが見えた。みなのんびり歩いている。その穏やかな様子が気持ちを落ち着かせた。
これはすごい。そうか、このエアキャビンは観光用なのだ。みなとみらいの景色を見るための乗り物なのだ。合点した。
それからは景色を楽しみ、やや恐怖が和らいだ。
そして、すぐにエアキャビンはワールドポーターズのそばの乗り場に到着した。
降りてから、エアキャビンを振り返ると、エアキャビン自身もかっこよかった。
この、日が暮れかかった頃で、直接景色を見ることもでき、またライトアップも始まっていて、夜景としても楽しめる時間帯、このときに乗ったのは本当に偶然であったが、良いタイミングであった。
ありがとう、エアキャビン。